広 面 の 家

日本の伝統工法である貫構造を採用した住宅です。
 
 秋田市の市街地に建つ住宅の計画であるが、敷地面積が広く、南面道路で比較的余裕のある敷地条件なので、南面に庭を設けて各部屋を庭に開放するプランニングとした。
 1世帯5人が生活する居住空間を設計する上で、家族の繋りが希薄になりがちな今日、家族コミュニケーションが円滑の行えるよう、居間の吹抜けで1階と2階を繋ぎ2階の学習スペースが第2の居間として機能するよう心掛けた。また、それぞれの部屋もこの空間を中心として配置し、家族みんなの顔がいつでも見られる住空間を心掛けた。子供が成長する過程で住宅の果たす役割はかなり大きなウエイトをしめるのではないかと考えている。
 建物の外観は大きく二つのブロックに別れており、南側の主要な居室のある部分は左官壁の質感と木のルーバーによって、どことなく和風で自然素材的な雰囲気を演出し、北側の水廻り部分はガルバリューム鋼板のスタンディングシーム葺きの外壁でメタリックなボリュームとなっている