前号で述べましたようにキシリトールは虫歯予防に効果があ
ると考えられますが、今回は別の観点からキシリトールについ
て考えてみたいと思います。
人工甘味料であるキシリトールは甘さは砂糖と変わらないと
言われていますが独特の清涼感があり、人によっては不自然
な甘さを感じる場合もあるようです。ところで人間の味覚は三
歳ごろまでに完成されると言われており、例えばこの時期にキ
シリトール入りのお菓子のみを与えているどうなるでしょうか。
その子は恐ろしいことに果物、野菜、肉などの自然の甘さを
美味しいと感じなくなるかもしれません。従って幼少期にキシ
リトールを過剰にとることは正常な味覚の発達に多大な影響
を与える可能性があるので一定の年齢になるまではあまりキ
シリトールガムは食べさせないほうが得策かもしれません。
キシリトール以外の虫歯予防の代表的な方法として他にフ
ッ素塗布等がありますが、キシリトールガムやフッ素等の受動
的な予防法に頼る前に、むしろ自分の歯は自分で守るという
積極的な意識をもつことが最も大切であると思います。例えば
あなたにお子さんやお孫さんがいらっしゃるのであれば、その
子たちの間食についてはどうされているでしょうか。現代のよう
に食べ物が氾濫しているとどうしても甘いジュースやお菓子な
どを必要以上に与えていないでしょうか?そして食べにくいか
らと言われて軟食に偏っていないでしょうか?皆さんにできる
ことは、お子さんに、間食にはできるだけ甘いものは食べない
よう習慣づけること、そして食べたら必ず歯磨きをする習慣を
つけること。さらに、栄養のバランスがとれ、噛み応えのある
食事を与えることにより噛む回数を増やし、唾液の分泌を促し
食品本来の自然の甘味をお子さんに感じさせることこそ最高
の虫歯予防だと考えることではないでしょうか。その上でキシ
リトール等を併用することにより初めてよりよい虫歯予防が
可能になると思います。
A なることがあります。2次う蝕といって、冠と歯の継ぎ目か
ら発生する場合が多いようです。特に神経をとって冠をか
ぶせている場合は、虫歯になっても症状のないまま進行
することが多く、気づいた時には抜歯になることもありま
す。このようになるのを防ぐ為にも、定期検診を受け、管
理していくことをお勧めします。
Q2 検診で「癒合歯(ゆごうし)があります」と言われましたが?
A 癒合歯とは、2本以上の歯が(象牙質およびエナメル質で)
結合した歯で、子どもの歯でも大人の歯でも下の前歯に
見られることが多いようです。結合部の溝が深い場合は
虫歯になりやすいことがあります。また乳歯の癒合歯の
場合、あとから生えるはずの永久歯が欠如している場合
もありますので、気になる場合は歯科医院にての精査を
お勧めします。