〜昔のお金は何色?〜

西馬音内小学校3年 みーにゃん
1 研究の目的

 たなから昔のお金が出てきたが、黒っぽくて表面のもようがよくわからない。お金をピカピカにして、元の色を見てみたいと思った。ただし、お金は2枚しかない。昔のお金は、10円玉とにている色をしているので、10円玉を使い、お金をきれいにする方法を調べた。

2 研究方法と結果

【ミッション1】 一番ピカピカにできる液体を探せ!

実験1 どのくらいの時間、液体につけるとピカピカになるのか。

 昔のお金は表面がうすくなっているので、あまり長い時間液体につけると、とけてもようがわからなくなりそうだった。そこで、ぎりぎりの時間を調べるために、10円玉を使ってどれくらいの時間で色が変わるのか調べた。

方法
 液体(酢、レモン汁、油、せんざい、けしょう水)30mlに10円玉を入れ、30分、12時間、24時間毎に色の変化を調べた。
結果
 24時間で全て変化した。レモンは変化が早いが途中で変化が止まってしまった。
発見
 色の変化はずっと続くのではなく、あるていど時間がたつと変化しなくなる。

実験2 どの液体が一番よごれを落とすのか。

 私たちの身のまわりにはたくさんの種類の液体がある。2個しかないお金を全てに入れることはできないので、どの液体が一番よごれを落とすのか、10円玉で調べた。

方法
 液体(酢、レモン汁、油、しょうゆ、せんざい、けしょう水、酒、ほぞん液、漂白ざい、うがい薬)30mlに24時間10円玉を入れる。
結果
 レモン汁、けしょう水、しょうゆ、うがい薬が、よくよごれを落とした。
発見
 ・けしょう水と、ほぞん液の液体の色が青く変化した。
 ・ピカピカにした10円玉は何日かすると、また色が黒っぽく変わってきた。

<実験1・2の結果>

実験3 他の金属もピカピカになるのか。

方法
 さびたくぎと1円玉を液体(酢、レモン汁、油、しょうゆ、せんざい、けしょう水)30mlに24時間入れる。
結果
 くぎは、酢、レモン汁、しょうゆ、けしょう水がよく汚れを落とした。けしょう水以外の液体で、くぎがピンク色に変化した。1円玉はほとんど変化がなかった。


発見
 ・けしょう水が今度は黄色に変化した。
 ・液体の底にさびがしずんでいた。

【ミッション2】 "ピンク色のくぎ"の秘密を明らかにせよ!

←レモン汁につけた くぎ
実験4 くぎについたピンク色の正体が何か確かめる。

方法
 液体に入れる順番を「10円(銅)→クリップ(鉄)」から「クリップ→10円」に変える。
結果
 クリップはピンク色にならなかった。
発見
 10円玉を入れて液体の色が変わるのは、銅がとけたから。くぎがピンクになったのは、液体にとけた銅がくぎの表面についたから(メッキ)である。

【ミッション3】 どの金属でもメッキができるのか探れ!

実験5 銅を溶かした液体に鉄とアルミニウムを入れる。

結果
 鉄しかメッキができなかった。
発見
 メッキしやすい金属と、メッキしにくい金属がある。

3 研究のまとめ

○ 液体に入れた金属の色が変わるのは…

 金属の表面のよごれ(さび)がとれたり、新しい物(メッキなど)ができたりしているから。10円玉(銅)はとても色が変わりやすく、黒や白、赤、青、緑にもなった。つける液体で色が変わるのがとてもおもしろかった。液体の性質を調べるため、ナスの皮をにた汁を使った。すると、メッキを作ることができる酢とレモンは、ナスの汁が赤くなったので、液体の性質が酸性であることがわかった。

○ 一番ピカピカにする液体は…

 実験の結果、けしょう水としょうゆが一番、元の10円玉やくぎと同じ色にすることができた。そこで、昔のお金も、けしょう水としょうゆに入れてみた。すると、真っ黒で、表面のもようがよくわからなかった昔のお金の表面がはっきりとして、竜のもようが見えた。色は10円玉と同じ色になり、銅でできていたことがわかった。